言語神経を鍛える
本日の研修は、文章作成力に関する内容でした。
いわゆる「ビジネス文書」の質を上げるにはどうすればよいか、
- 考え方
- 技術
をお伝えするものです。
エッセンスを伝え、
演習によって確認・習得を目指すのですが、
限られた研修時間では、
”向上に通じる道へのドア”の前に立っていただくところまでで、
”その場で即実力アップ(驚異的!)”
とはいきません。
ビジネス文章のお作法は数あれど、
本気で文章力を伸ばしたければ
「己の土台」に注目すべし。
例えば議事録の書き方1つをとっても、
様式や押さえるべきポイント、メモのとり方など
研修のコンテンツとしてはいくらでも出せます。
しかし、それを知ったところで
その「メモを取る土台」がなければ活用ができません。
メモを取る土台とは、
「他人の発言を理解する力」
であったり
「理解した内容から骨子を見抜き、文章として端的に構築する力」
であり、
つまりは「言語活用力」と言えるかもしれません。
さて、どうすればその力を得る・高めることができるのか。
思うに、運動神経と似ているような気がします。
速く走ったり、体を思うように動かせる人のことを
「運動神経が良い」
と表現することがあります。
これは個人差があり、割と先天的に「良いか否か」が決まっているように見受けられます。
他者比較をすると、「AさんよりBさんの方が運動神経が良い」
などと優劣がつけられます。
Bさんよりも運動神経が良くなさそうなAさん。
でも、Aさんは「運動神経が無い」わけではありませんよね。
たまたまBさんと比較してみて、Bさんより速く走ることができない等の現象が判明しただけのことであって、Aさんは走れないというわけではありません。
Aさんがもし、「今より速く走れるようになりたい」と目標を立て、毎日走ることを続けたならば、数ヶ月後には今日よりもいくらか速く走れるようになることが予想されます。
言葉を使いこなす力を「言語神経」と表現するならば、
この言語神経も運動神経に似ています。
ある程度、先天的に備わったレベル感があり、個人差があります。
他者と比較すると「自分はできない」と思うこともあるかもしれません。
しかし、鍛えれば(個人差はありますが)確実に育っていく筋肉のようなものではないでしょうか。
また、運動神経と同じで、先天的な要素だけで確定はしません。
鍛えるか否か、どのような環境で日々過ごすのか等の後天的な要素にも、少なからず影響を受けます。
やはり「言語神経」を鍛えていただきたいし、
その入り口を様々な角度からお伝えするのが私の仕事でもあるのだな・・・
と再認識した今日の研修でした。
言語神経をどのように鍛えるかは、また追々。